濃い味、台北。
台北で食事をしていて思うのは、他の地方と比べて全体的に濃い味付けになっていると言う事ですね。私は台中の味付けの方が油分と塩分が少なくアッサリしていて好きです。
(豚足)
狭い島国ですが住んでいる人々のルーツが土地で違うので料理の内容も味付けにも差がでてきます。
台中は福建、広東から渡ってきた人々と客家人が多く、一方で台北は先住民族と蒋介石と一緒に渡って来た人々が多く、更には首都という事で全国から人が集まることも関係していると思います。
(元は台南の郷土料理、碗粿。ライスプディング。)
台北の料理は全体的に出汁や素材の味よりも、醤油などの調味料や塩分に味付けを頼っている印象を強く感じます。と言っても日本よりはだいぶ塩分控えめです。
以前は台湾の名物だった八角や五香粉と言った香辛料が控えられているのは台中も同じ。昔は街を歩くと常に八角か臭豆腐の匂いがしていましたが、これも時代の流れでしょうか。
(干豆。木綿豆腐より締まった豆腐。台湾ではポピュラーな羹料理)
そういえば8年ぶりに台北駅地下街のレストラン街に行ったら、なんとインドネシア料理街になっていました。マレーシアでおなじみの料理が沢山(インドネシア料理とマレーシア料理は半数が被ってる)。インドネシア人の出稼ぎ労働者が増えたという事でしょう。
台北南部の華新街にはミャンマー人街がありますが、そちらはミャンマー、ベトナム、タイ、ラオスなどから様々な理由で引き揚げてきた中国語を話せない華僑達が住んでいるので事情がかなり異なります。
「台湾料理」のひと言で片付けられない、食の多様性があります。